こんにちは
大河内です。
普段使っている言葉でも
時々「あれっ?これって正しいのかな?」と思うことってありますよね。
恥ずかしながら、私は咬合誘導を始めたばかりの時に
「シザーズバイト」と「交叉咬合」の違いがあやふやで
カルテの記載が間違っていたことがありました。
まあ、見ればわかるので
たいしたことではないのですが、
語句の間違いは指示の間違いにつながるので
今では十分注意しています。
そうやって注意してよく見ると
咬合誘導に関わっている歯科医師や衛生士でも
勘違いされていることがあります。
指示書に「交叉咬合」を「交差咬合」と書いていたり
「シザーズバイト」を「すれ違い咬合」と書いてあることもあります。
うーん。
ニュアンス的に間違う気持ちもわかりますけどね。
なので、今日はその「あやふや」を細かく解説です。
小児歯科専門用語集 (医歯薬出版株式会社)
によると、
交叉咬合(クロスバイト)
正常被害とは逆に、咬頭嵌合位において上顎の歯が下顎の歯に対して舌側位で嵌合する状態を言う。臨床的には臼歯部の逆被蓋を「交叉咬合」、前歯部の逆被蓋を「前歯部交叉咬合」という。前歯部の3本以上の連続した逆被蓋は「反対咬合」という
鋏状(はさみじょう)咬合 シザーズバイト
上顎臼歯と下顎臼歯とが鋏状に咬合する状態のものをいう。上顎臼歯の舌側咬頭が下顎臼歯の頬側に接触して咬合し、通常の咬頭嵌合の関係をとらない。
が正確だそうです。
要は、
前歯部は3歯以内であれば「交叉咬合」(シザーズは前歯にはない)
臼歯部は下顎の歯が上顎よりも舌側ならば「シザーズバイト」
臼歯部は下顎の歯が上顎よりも頬側ならば「交叉咬合」
ということです。
そして、前歯が3本以上交叉していると「反対咬合」となります。
もっと大雑把にいうと
前歯部では「交叉咬合」、
臼歯部では「シザーズバイト」がほとんどです。
下顎を拡大しすぎること以外、臼歯部交叉咬合は滅多にありませんので、臼歯部で使うのはほとんどが「シザーズバイト」ですよね。特に上顎7番がフレアで萌出してきてしまうアレです、アレ。
まあ、基本的に先生方は間違うことはないでしょうが、衛生士さんやスタッフにカルテや指示書の記載をお手伝いしてもらっている際に結構間違っていることがあるので、あやふやならば一度院内で確認してもらうことをオススメいたします。
これは個人的な経験ですが、
この語句の違いをはっきりと説明してから
シザーズバイトの見逃しが減ってきたように感じます。
これは私だけでなく語句があやふやだったスタッフを観察しても思いました。
頭の中で言語化できたことで、認識力がアップしたのかなとも思います。
そんな経験、ありませんか?
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