床矯正

唇側線って意味不明 その3

こんにちは

 

大河内淑子です

 

前回、唇側線の4つの役割の2つまでお話ししました。

 

唇側線の役割4つ

 

・補助断線

・維持装置

・リップバンパー

・保定装置

 

 

今日は「リップバンパー」のお話です。

 

リップバンパーとしての唇側線の役割は

あまり知られていないのですが、

上顎の前方移動装置の時や

Ⅱ級咬合の時やⅢ級咬合の時に特に意識して使います。

 

上顎の前方移動の時は必須です。

 

技工士さんが作ってくれた装置は

前歯が前方に出やすいように

唇側線が歯から離れています。

前歯を前方移動していくと1〜2ヶ月ほどで

歯が唇側線にぶつかってきます。

 

そのまま巻くと唇側線が邪魔になって

前歯が前にでないので

唇側線を前方に出す調整が必要になります。

 

「毎回毎回調整するのがめんどう。

唇側線なんていらないのでは」

と、初心者の頃の私はまたまた不遜に思いました。

 

ところが、唇側線を前方に出して調整した時に、

食い込んで痛いと

唇側線の形の傷が唇の裏側にできることがありました。

 

そういう症例を何度か経験すると

口唇の力が思ったよりも強いことを実感しました。

 

「リップバンパーの役割はあなどれない」と思い、

それからは十分に注意して調整するようになりました。

 

お口ぽかんの子の前歯がフレアするのですがから、

上唇圧の強い子の前歯が舌側に傾斜するのは

当然ですよね。

 

口唇裏に傷ができない程度に

リップバンパーとしての役割を持たせる調整をすると、

唇の筋力を利用した矯正力を操ることができるのです。

 

Ⅱ級、Ⅲ級咬合で閉鎖型や拡大をしている時も

この役割を意識します。

 

装置の矯正力だけでなく

バイオロジカルに歯を動かすために

筋力も視野に入れて調整していくことを意識すると

治療の幅が広がるため、

ぜひオススメいたします。