こんにちは
大河内淑子です
8年以上前のことですが、
「下顎のスクリュー巻いても2.5mm以上開かない」
というトラブルが多くありました。
そのトラブルと言うのが、2.5mmくらいの部分でネジが空回るのです。ネジ部分も緩かったり緩くなかったりと様々ですが、患者さんからもクレームが出る事も多く、大変困っておりました。
その当時、A社(仮)のスクリューを使ってましたが、A社に問い合わせても「そのような報告はない」とのこと。しかたがないので「2.5mmの壁」問題と
してできるかぎりの対応をセミナーでもご報告しておりました。
できる限りの対応というのが
「2.5mmで空回りし始めた時は毎日45度づつまいて、できるだけその2.5mm部分の壁(空回り)を乗り越える」ということでした。ただ、これも成功する患者さんと成功しない患者さんがいるので、ほんとに付け焼き刃的な対処法でした。
これが発生する患者さんと言うのが「1日14時間以上いれていないのでスクリューに負荷がかかっている」「あまり真面目にやらないので装置を半年以上使っているのでネジがバカになっている」という傾向があるため、空回りが対処できない患者さんには上記説明して装置の交換をすすめて、規定どうり使用してもらうことでなんとか対処していました。
その後、対処法を模索していたところ、床矯正研究会以外のセミナーである先生(先生の名前を忘れてしまったのが残念!)がA社のスクリューはトラブルが多いのでB社(仮)を使用していると話されていました。鈴木先生に急いでご報告してB社の方を紹介して無事にB社のスクリューを使用してもらうようになりました。
その結果、2.5mmの壁問題はなくなりました。
まれにスクリューが空回りする事はありますが、それは患者さんの進め方の問題と断言できるようになり、トラブルが激減しました。
というのが8年くらい前の事。
最近、上顎の平行拡大の装置でも3mmくらいで空回ることが多いのが気になりました。下顎は順調に進んでいるので、患者さんも「欠陥品では?」とのクレームも言われる事もあります。数は多くないのですが、何人か続いたので技工士に聞いてみると、下顎はB社ですが、上顎はやはりA社のスクリューを使っていました。
まだ、確定ではないですが、3月1日から上顎もB社で試して行こうと思います。
普通に使っていると気になるものではありません。
規定通りにやらない患者さんに起こる事なので、そこまで厳密にスクリューの精度をあげる必要があるのかというものですが、それでもできるだけトラブルは減らしたい想いはあります。B社のスクリューの方が値段が若干高いのですが、これで試してトラブルが減るのであれば取り入れる価値はあると思います。
まずは3月1にちから検証です。
装置のトラブルの原因は患者さんに依存する問題が多く難しいですが、同じ問題を起こさない為にもよーーく観察してみることをお勧めいたします。